第7回中之島運動器研究会
2018年11月10日(土曜日) 中之島ダイビル4階 会議室
特別講演
座長 わだ整形外科クリニック 和田 誠
- 「肉眼解剖に即したFasciaリリースとJNOSの理念 ~Hydro リリースと徒手・鍼・セルフケア・生活指導~」
銭田治療院 銭田 良博先
特別ミニレクチャー
- 「グロインペインの一因としての股関節インピンジメント症候群、関節鏡視下手術」
市立ひらかた病院 整形外科 大原 英嗣先生
一般演題
座長 関西医療学園専門学校 熊崎 大輔
- 「バドミントン競技中に出現する右下腿内側の疼痛に対して 体幹筋力増強により症状が軽減した一症例」
亀井整形外科医院 理学療法士 石岡 賢 - 「大臀筋の筋力増加により立位時の腰痛が軽減した 左人工股関節置換術後の一症例」
亀井整形外科医院 理学療法士 山本 和花奈 - 「リトルリーガーズショルダーの一症例」
永野整形外科クリニック 理学療法士 野本 健太 - 「枚方市における介護予防・日常生活支援総合事業の取り組みについて」
わだ整形外科クリニック 理学療法士 高尾 耕平 - 「段差降段時、左膝関節の動揺が生じ安定性が低下した 膝前十字靭帯債権術後の一症例」
亀井整形外科医院 理学療法士 中村 円
超音波ハンズオン
進行役 きょうかわ整形外科 京川進
- 「Fascia releaseをはじめとした軟部組織評価」
講師 銭田治療院 銭田 良博先生
11月10日 【第7回中之島運動器研究会】を中之島ダイビルにて開催しました
Themaは、「fascia リリース」 です。
つい5年ぐらい前までは、理学療法士は、経験的に腰や首の痛みに対して、モビライゼーションとして、患部に徒手治療をしてました。
最近では、理学療法士が超音波で組織間の滑走性を評価するようになってきました。治療上、心強いパートナーです。
整形外科医は、腰部や頚部の圧痛のあるところに局所麻酔薬やステロイドのトリガーポイント注射 をすることがあります。
ところが最近では、局所麻酔薬を使わず、生理食塩水のみで行ってもよく効くとの報告が散見されます。
私自身もいわゆるハイドロリリースにて同様の経験をしております。
超音波ガイド下に深筋膜と筋外膜、筋外膜と筋外膜の間に生理食塩水を入れるだけで、局所の疼痛が取れたり、fascia 間を走行する末梢神経の知覚領域の痛みが取れたりします。
なぜ効くのかということに関しては、組織間の滑走性が改善される、fascia や筋間の脱水が改善される、PHが変わるなど、色々な意見がありますが、解明には至っておりません。
今回は、特別公演として、理学療法士でもあり、セラピストの免許も持っておられ、fascia の研究をされてます銭田良博先生をお招きしご講演いただきました。
fascia の解剖から実戦までとても興味深いお話でした。
また、銭田先生の講演を聴きたいと股関節鏡で高名な大原先生から参加希望をいただきました。せっかくの機会ですので、先生にFAIに関するミニレクチャーをお願いしました。大原先生、突然のご依頼にご快諾いただきましてありがとうございました。
今年も医師、理学療法士、セラピスト、義肢装具士の職業の垣根を超えた意見交換が行え、とても有意義な時間を過ごすことができました。
関係者の皆様本当にありがとうございました。
銭田先生は、翌11日よりベルリンで行われる
5th fascia research congressの発表に向けて旅立たれました。